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My Sankou Memo


 錦秋の尾瀬の名峰
 笠ヶ岳山頂に立つ






 山行日  2012年10月7日(日)〜8日(月・体育の日)
 山行先  笠ヶ岳(山域 尾瀬 標高 2058m)
 Member  金川 勝夫・和美
 天 候  晴天


 10月7日(日)


 『行 程』

 新宿⇒高崎⇒沼田=バス⇒戸倉
 戸倉 ふじや旅館 宿泊

 ≪My Sankou Memo≫

 10月の連休の山行をどこにするか思案した結果、尾瀬の笠ヶ岳へ行くこととした。過去、尾瀬山行は、無雪期、有雪期と尾瀬ヶ原、至仏山、燧さんと歩いたが、この笠ヶ岳には、まだ行っておらずそれだけに興味をそそられた。この笠ヶ岳のCourseは、以前は整備が行き届かず廃道になっていた。しかし、群馬夏季国体山岳部門で、会場となったときにオヤマ沢上部から笠ヶ岳へのCourseが、整備されすっかり歩きやすくなったとのことだ。

 9月中旬に鳩待峠の鳩待山荘へ宿泊の予約をしたのだが、既に満室だったので、麓の戸倉温泉にあるふじや旅館に泊まることとした。このふじや旅館の温泉の泉質が、とても良くつるつると肌に気持ちが良くきっとph10ぐらいあるのだろうか。夕食に出された料理の数々も民宿特有なる素朴の味がして、とても美味しかった。そんな夕食を食べ、何しろ翌朝は4時40分のバスで鳩待峠まで行くため、ビールと焼酎の水割りの酔いも手伝い早々に床に着いた。 (-.-)Zzz

 
 10月8日(月)

 『行 程』

 戸倉(04:40発)=関越観光バス⇒鳩待峠(05:10着〜05:40発)⇒オヤマ沢田代(07:20)⇒悪沢岳(07:33)⇒小笠(08:23)⇒笠ヶ岳山頂(09:25着〜09:45発)⇒湯ノ小屋温泉・笠ヶ岳分岐(10:07)⇒片藤沼(10:20)⇒避難小屋(11:28)⇒ワラビ平(12:40)⇒林道(13:57)⇒車道(14:30)⇒湯ノ小屋温泉立ち寄り温泉(15:20)⇒湯ノ小屋温泉バス停(16:36発)=バス⇒水上駅⇒高崎⇒上野

≪My Sankou Memo≫

 早朝3時30分に起床し、しっかりと温泉に一浴して、荷物を整理しザックを背に戸倉のバス停へ行ってみると既にバスが待期しており、そのバスに乗車すると大勢の登山者が黙して席に着いていた。結局、私達2人が一番最後の乗客だったのだ。さすがは秋の行楽シーズンである尾瀬の人気ぶりだ。バスは暗い山の車道を少し走り、そしてgateが5時に開くまで少し待期して、gateが開きバスは暗い山の車道を左右にcurveをしながら、やがて5時20分に鳩待峠(1591m)へ到着した。大勢の登山者が、それぞれのCourseを夢と期待に胸弾ませ寛いでいる。私達は旅館で作って頂いたおむすびを頬ばり、山支度をしっかり整えて、笠ヶ岳目指し和美を先頭にバッシとイザ、出発だ。  (^o^)  (^^)

 鳩待峠の当たりは明るくなっており、歩くのには全く支障はないが、さすがは尾瀬気温が低く冷たい風が頬を撫でる。鳩待峠から笠ヶ岳そして湯ノ小屋温泉までのCourseThymeは、ガイドブックでは8時間となっており、それだけに体力勝負の山行だ。鳩待峠の広場の北西端から、ブナやミズナラ等の樹林の道を登って行く。広い尾根路を緩やかに登って行くと樹間が明るくなって尾根の左側を行くようになる。そして尾根の左側を歩いたら尾根を越えて尾根の右側を歩く。やがて樹林を抜け出し湿原上のお花畑に出る。眼下を見渡すと何と雲海がたなびきその雲海からポッカリと凛として、燧岳がその雄姿を見せている。ここでまさかの雲海を眺められるとは全く予想もしていなかったので、その感激たるやもう最高だ。

 敷設された木道を歩いて行くのだが、朝露で濡れているため滑るので、転ばぬように歩くのが一苦労だ。登山者はまだ速いためか、二、三人見かけるだけだ。そのなかでも若い女性が単独で、チリンチリンと鈴を鳴らしながら私達の後ろから歩いてくる。至仏山へ行くのだろうが、女性一人で実に肝も据わっており見上げた物だ。階段状、木道と歩きやがてオヤマ沢田代(至仏山と笠ヶ岳)の分岐に出た。この分岐点を左に折れて、オヤマ沢田代上端を回り込むようにまばらに生えた樹林中の木道を行く。時々左下に湿原が望まれる。やがて木道も終わり、悪沢岳に着いた。見上げると天高く真っ青な秋空がとても気持ちが良い。

 笹原の左側を通り、正面に目指す笠ヶ岳を見ながら緩やかに下って樹林に入る。樹林を下って行くと草モミジのお花畑の草原に出る。眼前に小笠が迫ってくる。少し登って行くと小笠の基部に出る。小笠への登山道は無い。ここで最小の休憩を採ることとした。周囲の木々の紅葉は、今年は残暑が長かったためか。そのためまだ紅葉は速いようで、少し色づいた木々を見かけるだけだ。水分補給をして、また、東斜面のお花畑を笠ヶ岳を巻くようにして行く。夏季であればここらあたりはヨツバシオガマ、チングルマ、ハクサンチドリ等々の高山植物が見事に咲き誇っている景勝地であろう。

 更にハイマツやコメツガ等の低木の斜面を通り、やがて笠ヶ岳山頂と湯ノ小屋温泉への分岐点に到達した。ここから右へ山頂目指し徐々に勾配を増すガレ場を行く。今度は巨岩が屹立する岩場を三点確保でゆっくりと登る。自然と息が荒くなり歩幅も狭くなる。ここが一番の頑張り処だ。前を見ると和美がヒョイヒョイと昇って行くではないか。どうしていつもこうなのか。全く山の登になると否が応でもその差を見せつけられてしまう。

 そんな難行苦行の岩場の登も終わり、ハーイ、着きました。9時25分、笠ヶ岳(2058m)山頂だ。見上げれば雲一つ無く真っ青な秋空が、360度の大展望を見せている。四顧を見れば燧岳、至仏山、谷川岳、日光連山、越後の山々が威風堂々とその雄姿を見せている。そんな絶景の山頂で、昼食のおむすびを頬ばる。ウーン、お腹が空いていただけに実にうまい。残念なのは缶ビールが無いのが物足りないな。  (^^;)

 そんな昼食を済ませ慎重に岩場を降りて行く。再び分岐点に戻り南への登山道を下って樹林に入り行く。やがて平らなる道を行くと清く澄んだ片藤沼に出た。ここからの山の北東に望む燧岳が印象的だ。片藤沼からは暫く樹林が続く。そんな樹林帯を歩いていると和美が「アッ、テンダ。」と大声を出す。何でもテンがサッと右から左へ飛んでいったとのことだ。ここらあたりは私達だけで当に自然のど真ん中、ここは動物達のTerritoryで、私達、人間はオジャマムシなのだ。よそ者が来たと動物も結構、私達をそっと見ているのかも知れないな。少湿原を過ぎ、樹林に池塘がある湿原が現れ更に緩やかに昇って行くと左にまた、少湿原が現れその湿原から少し進むと路は右に下るようになる。一部急な下りもあるが、大体は緩やかな下りで、そこをdouble stockで軽快に下って行く。

 小沢を二、三度下って行くと平坦な道が暫く続きブナなどの樹林の下生えには、笹がビッシリと茂っているが、良く刈られている。すると前を歩いていた和美が、「熊野ウンチだ」とまた、大声を出す。何でもまだ新しい大きなウンチがトグロを巻いてあるとのことだ。これはきっと熊野ウンチにそういないとそれからは和美はstockで、木々を叩きながら下って行くが、果たして思い込みの激しい和美のことだからそれは分からないが、自然が深いので熊がいても決しておかしくはない場所であろう。そんなウンだめしのHappeningがあり、やがて少し登急斜面を下って登返すと避難小屋に出た。ここで小休止をする。

 ここからの下りは急下降で、アスナロの木の根が張っており それに足を乗せてしまい思わず転倒する。それでもガレ場の下りよりは遙かに楽で、そんな急下降をdouble stockを頼りに下って行く。そんな下りを1時間もかけてようやく林道のワラビ平に着いた。ここで小休止をする。そしててっきりこの林道を下って行くものと思っていたらまた、登山道に入る。その登山道を幾度となく昇降し、ヘロヘロになった頃ようやく車道に出た。ここでこの車道を10分ほど昇って行くが、どうも違うようなので、元の下山したところへ戻る。するとこの車道を挟み反対側に湯ノ小屋温泉への道があり、そこにはちゃんと道標があるではないか。もう、和美も疲れているのでその道標を見落としてしまったようだ。

 そこから下へ降りると程なく教会が有り、その隣に春陽の山荘が建っている。ここから少し行くと車道に出て、程なく湯ノ小屋温泉のバス停に到着した。ここの傍らにはテントを張って茸の売店が有り、そこのオヤジさんに日帰りの湯を聞き、その立ち寄り湯へ行く。そしてその温泉にザッぷりと着かれた身体を鎮め手足を伸ばす。「ババンババンバン、良い湯だな。ここは上州湯ノ小屋の湯」と鼻歌交じりで、今日のCourseを頭に浮かべる。鳩待峠を朝、5時40分に出発し、この温泉に3時20分、丁度歩程時間10時間、休憩時間1時間を除くと実働9時間。「イヤー、実に良く歩いたものだ。」

 そして一浴を済ませ、先ほどのキノコの売店で、キノコ汁を飲みながら、立ち寄り湯で買った缶ビールを飲む。「イヤー、もうヘロヘロになった身体の隅々までビールの酵母が行き渡り、生き返るようデッセ。お土産にキノコを買い求め水上駅行きのバスに乗り込む。こうして今年の秋の山行は無事に修了したのであった。」

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   〜〜「オシマイ」〜〜