≪≫Enjoy《ゆーぽぴあ》in2008に戻る

《次のページへ》















Enjoy《ゆーぽぴあ・遊歩記》

        第64回遊歩

≪道志二十六夜山と芭蕉月待ちの湯&
     春の山野草を訪ねて≫









  遊歩日:   2008年4月20日(第3日曜日)
  遊歩先:   道志二十六夜山(1297m)
  温 泉:   「芭蕉月待ちの湯」
  天 候:   薄曇り 
  参加者:   7名

<行程>

●新宿{06:44発・JR中央線(特別快速)【高尾】}⇒三鷹(06:57)⇒高尾{07:31着・07:46発・JR中央本線(普通)【河口湖】}⇒都留市{08:50着・09:10発}―バス→道坂隧道(9:30着・9:48発・)→今倉山(1470m)→赤岩{松山(1450m)}→二十六夜山(13:30・1297m)→戸沢・芭蕉月待ちの湯(13:40・入浴休憩)―タクシー→赤坂駅→大月→新宿方面  (^_^)


 ≪遊歩記≫

            “二十六夜山と月待ち信仰 ”

 日本には二つの二十六夜山がある。 その二つともが道志山塊にあるというのがおもしろい。 一つは秋山二十六夜山972m。 もう一つは山梨県都留市と道志村に属する標高1297mの二十六夜山。何れも月待ちの行事が行われていたところだ。、 今でもあるかどうかは知らないが、中世から近世にかけて「月待ち」と呼ばれる行事があったらしい。これは定まった月齢の夜に月の出を待つもので、当初は月の神を祀る厳かなものだった。意外と種類が多く、三日月待、十六夜待、十七夜待、十九夜待、二十二夜待、二十三夜待、二十六夜待などがあるとか。このうち、江戸時代では二十六夜待が広く行われ、「とくに正月と7月の二十六夜は,高台で海を臨む場所から月の出を待って,徹夜したという」。後世になるにしたがい、「月待ち」は宴会や遊びの要素が強くなって、農村の休養を兼ねた娯楽になったそうだ。 なんでも、その夜の月を拝むと、月の光の中に弥陀と観音と勢至の三尊が浮かぶという。これが女衆だけが集まって一夜を明かす行事だ、ということになると、なぜか俄然興味が湧いてくる。 三日月の夜といえば、かなり暗い夜だ。 一体、里の女たちは何を思ってこの行事に参加したのだろうか。そして二十六夜山の山頂での彼女たちの会話はどんなものだったのか。その集合場所の山がそのままの名で呼ばれるようになったのも自然な流れだろう。この二つの二十六夜山を分かりやすくその場所から「道志二十六夜山」・「秋山二十六夜山」と呼んでいる。


 去年の5月5日のGolden weakの最後の日にyuupolerのK,Mさん、S,Mさんと私とでこの道志二十六夜山に登ったのだった。、その時の印象として、玄人好みのする実に静寂なよい山だったので、是非、他のyuupolerにもこの魅力有る道志二十六夜山を知って頂きたく、2008年の遊歩先にこの道志二十六夜山を計画したのであった。この4月は雨模様の日が多く19日の夜も結構雨が強く降っていたので、今日20日の天気が心配されたが、天気予報では、雨は降らないと言っていたので、それを信じまた、《ゆーぽぴあ》の天の守護神、Yuporadorosu星座が天気にしてくれることを願いつつ今日こうして遊歩の日を迎えたのだった。

 都留市から9時10分のバスに乗り、終点の道坂隧道で下車し、山支度を整え恒例の自己紹介をする。今回は《ゆーぽぴあ》の遊歩には、T,Kさんが初参加で、総勢7名のGroupだ。本来ならば後3人が参加をする予定であったのだが、1月に第1番目のケガ人となったS,Mさんから何と次々にケガ人が続出し、結局、参加予定であった3名がケガで負傷し不参加となってしまった。

 NavigatorのK,Mさんを先頭に我ら男性陣3人がその後に続き、初参加のT,Kさん、S,Yさんの眉目秀麗、才色兼備のお姉様に前後に挟まれてO,Sさんが、もう、ニコニコしながら本当に嬉しそうにハーレムの王様になった気分で、我ら男性陣に続きこうしてご一行7名、イザ、道志二十六夜山の山頂目指し出発だ。 (^_^)

 山の木々はやっと芽吹きが始まったという感じで、まだ裸の木々が立ち並び改めて都会との距離を感じた。薄曇りの春の陽射しは優しく和やかで、吹く風はひんやりとして実に肌に気持ちよくそんなに汗をかかず快適に歩くことが出来る。私は軽率にも2月に柴原温泉の浴室で負傷して依頼の山歩きだけにこうして山路を歩ける嬉しさで、もう、心も身体も幸せ一杯で躍動をしているようだ。

 NavigatorのK,Mさんは、もう、ドンドンと歩を進めて行く。それに追いつこうとS,Mさんが、懸命に歩いて行く姿を見て、「Sさん、Kさんは無視をして、もう少しゆっくりと歩いた方がよいですよ。」と私はS,Mさんの背に声を掛ける。正直、このGroupで一番足弱の方がS,Mさんだけに最初から飛ばして歩いていたらこの先がまだまだ長いだけに心配されるところだ。そんなS,Mさんも気がつきそれからは、ゆっくりと歩を進め一歩、一歩、結構な急登を登って行く。そう言えば今回は負傷のために参加が出来ないS,Mさんも去年は早くもバテもーとになっていたっけ。  (^^;)
 アリャ、S,MさんとInitialが同じではないか。 (^o^)

 そんなS,Mさんも登るにつれ「ハーハー、ゼーゼー」と呼吸が乱れ苦しそうである。その姿を見ていたナビのK,Mさんから5分間立ち休憩の声が掛かり、S,Mさんは水を一杯飲んで、衣類調整をし一息入れる。後方のO,Sさんはお二人のお姉様にsupportをして貰いよほど気分がよいのか、もう、元気いっぱいで快調に歩いている。私は現症状としては、負傷をした左腓腹筋は痛まないのだが、マラソンのオーバートレーニングで痛めた左アキレス腱が、腓腹筋断裂症に伴い痛みが出ており、それが急登でアキレス腱が伸びる度に痛くその痛みが踵にまで達している。正直、19日、昨日、どれだけ痛くなく歩けるか例に1時間30分ばかり街中を歩いてみたのだが、やはり、後半になるとアキレス腱の痛みと踵の痛みが出て来てしまった。それでも「マア、明日は何とかナルベサ」とこうして山路を歩いているのだが、まだ急な斜面歩きは無理だったかなと内心反省をする。

 そして5分間の立ち休憩を終え更に急登を登って行く。幸にも陽射しはそんなに強くなく風も適当にあるので、S,Mさんもそれに助けられ一歩、一歩急斜面をを登って行く。そんな急登もやがて緩やかとなり御正体山との分岐点に到着をした。、ここでクーラーボックスに入れ冷やしてきたフルーツゼリーを皆さんに食べて頂く。冷えたフルーツゼリーの甘みと色々なフルーツの味が実に美味しくホッと一息付けるOasis Thymeだ。

 そんなホッとした休憩を取り、この分岐点は右へ行けば御正体山へと行くが、道志二十六夜山は左の山路を進んで行く。途中の路傍にはエイザンスミレ等々と可憐なスミレが咲いており、T,Kさんはそんなスミレの写真を撮るため余念がない。アップダウンの続く山路を何度か進み、やがて岩倉山に到着した。岩倉山は双耳峰で、二十六夜山方面には東峰からいったん下って西峰に登り返し、距離は短いが、かなりの急登で西峰の山頂には「御座入山」の標識があり、すこしいった先の露岩からは富士山と南アルプスの大展望が得られる。

 今日はこの道志二十六夜山には、結構ハイカーが訪れており、横浜から来たという多人数のグループの方々が休憩を取っていた。みれば皆さん、立派な中高年の方々だ。何せこの4月から政府は、75才からの高齢者の年金から先取りをしてしまうという、後期高齢者医療制度とかいう、実にくだらない保険システムを導入し、高齢者にとって当に受難な世の中となってしまった。もう、こうなったら高齢者は自己防衛の手段として、精々山歩きでもして、体力をつけ病気にならない様にすることだ。

 そんな中高年のグループと別れ更に歩を進めやがて赤岩(松山)に到着をした。ここからの眺望は抜群で、ドーント御正体山の雄姿が見える。ここにもハイカーが休んでおり今日は去年の静寂な山歩きと違い結構賑やかだ。そんな赤岩からの眺望を楽しんで更に歩を進めると途中S,Mさんは足が攣れたと見えて、しっかりとハンカチで足を縛り懸命に歩いて行く。S,Mさんとしては、初めてのアップダウンが続く辛い山行かも知れない。それから急下降を下って行くとやがて車道に飛び出た。「Sさん、ここまで来ればもう、道志二十六夜山は、直ぐそこですからもう、安心ですよ。」と励ます。

 道志二十六夜山の登山口で、一息入れ、程なく目指す道志二十六夜山の山頂に到着をした。時に午後1時30分だ。ここで早速、クーラーボックスから冷えた缶ビールを取り出し皆さんに渡し、「ヤッポー、ヤッタゼ、乾杯だ。」「ゴクゴクゴク、イヤー、ウンメイ・・・!!!」
 眼前には薄曇りの空の下、右に石割山を従え御正体山がその堂々たる雄姿を見せ遠く白き富士山も仰ぎ見られる大パノラマだ。去年はお天気も良かったので、S,Mさんと共に我ら3人、缶ビール、銘酒を飲みすっかりと良い気持となったので、約、1時間もSleeping Thymeを取ったのだったっけ。今日は吹く風が欠航冷たくジッとしていると寒く昼食もそこそこに下山を開始することとした。

 急下降を一気に下り途中沢の潺を聴きながら歩いていると前の方で誰かが「すごいね。かっちゃん、さすがは大したものだ。」と声が掛かるではないか。見ると何と「かっちゃん岩」という巨岩が有る所に飛び出た。「ウーーン、私も有名になったか。」と思わず笑ってしまった。それから程なく山路も終わり車道に出て第2の目的地、芭蕉月待ちの湯へと向かう。途中のどかな田舎道を歩いていると突然高台の畑地から黒い物が飛び出てきた。「キャーー」とS,Yさんが声を出しその黒い物を抱き上げる。私は何かと思ってS,Yさんに聞くと子犬だそうで、「みんなどこへ行くの。ワーン、僕も連れて行って。・・・!!!」と暫く私達の後をついてきた。思わず心和む光景に皆さん、山の疲れも吹き飛んだようだ。

 そして芭蕉月待ちの湯に着き我ら一同、ゆっくりと温泉に入り、湯上がりに生ビールを飲み今日の道志二十六夜山のEndingとした。

 こうして去年、そして今年と二度道志二十六夜山に訪れたが、その都度山は違う姿で、私達ハイカーを迎えてくれた。きっと今日の参加をしたyuupolerもこの道志二十六夜山は、心に深く残る山の一つになったことであろう。 (^_^)  (^_^)v











道坂隧道出発地点






今倉山山頂






道志二十六夜山山頂参加者






かっちゃん岩






かっちゃん岩全景