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 Enjoy《ゆーぽぴあ・遊歩記》



       第62回遊歩
≪早春の一日・素晴らしい富士の展望と  温泉に入り吉田うどんを食べよう≫











    遊歩日:    2008年3月23日(第4日曜日)
    遊歩先:    新倉山(山域・道志山塊 1184m)
    食道楽:    名物吉田うどん
    温 泉:    葭之池(よしのいけ)温泉  0555-22-3362
    参加者:    総数 9名
    天 候:    晴れ
  遊歩記筆者:    菊地 一行(浜のK,Kさん)



   <行 程>

新宿〜下吉田駅=料金:2210円
●新宿{06:44発・JR中央線(特別快速)【高尾】}⇒三鷹(9:57)⇒高尾{07:31着・07:46発JR中央本線(普通)【河口湖】}⇒下吉田駅(09:15着)
 下吉田駅―30分→入山橋―25分→大棚ノ滝上―30分→下降点―25分→新倉山―45分→富士パノラマ台―40分→下吉田駅―15分→葭之池温泉(入浴・休憩)―3分→葭之池駅→大月→新宿方面




   ≪遊歩記≫




三寒四温といわれるように天候が不順だ。今日は先週の寒さから解き放たれ快晴で暖かい。用心しての厚着も取り越し苦労だったようだ。
高尾駅で中央本線に乗り換えるようと待っていると、ゆ−ぽぴあの面々が集まってきた。今日の参加者はぴったり10名なのだが会の御大が見えない。奥方から、昨日試しに三鷹駅まで歩いたら帰りは足が痛くてとても無理、それで今日は大事をとって辞退とのこと。やはり医者の見立て通り完治は4月までかかるのだろうか。前回に続いてのお休み。せっかく用意した酒瓶と共に籠城するようだ。
集合場所の富士急下吉田駅に到着する前に9名顔を合わせてしまった。高尾駅7時46分発直通の河口湖行きは比較的すいているが、まだ本格的な行楽には少し早いようである。大月駅で電車が切り離されて3両編成になり、1時間30分ほど揺られて下吉田駅に到着した。
この駅のトイレは一人用がたった一つ、みんなが用足しするのに思わぬ時間が掛かり出発は30分後になってしまった。ロ−カル駅といえ、もうすこし増やしてもらいたいものだ。
恒例の自己紹介があっていよいよ出発、今日のナビゲ−タ−である女性のK.Mさんを先頭に新倉山(1180m)を目指す。
 駅舎を出てすぐに踏切を渡り、暫く歩くと中央高速道路にぶつかる。その下を抜けて浅間橋を渡ると新倉富士浅間神社の入り口前に出る。一般的なコ−ス取りはここが起点となるが、今日は逆周りコ−スからのアプロ−チである。浅間町内をきょろきょろしながら歩くが、山への指導標はどこにもない。入山川に架かる橋を再度渡り西方面に行くがどうも方向が違うようだ。ちょうど右手方向からゆっくりと消防車が走ってきた。これ幸いと『新倉山はどう行けばいいの』と尋ねると, 『こっちこっち』と車の後ろ方向を指差して教えてくれた。これでどうにか正規の軌道に乗ったようだ。しかし後述するがこれだけでは収まらない、多難な幕開けとはメンバ−全員予測できただろうか。
川沿いを歩いていると、家の前で洗車している人がいた。話したら、新倉山なんて知らないという。
え〜地元の人も知らないなんて?・・・ よっぽどマイナ−山なんだろうか。

 そうこうしているうちに第一目標の「山の神社」に到着した。駅から40分は歩いたようだ。休憩と衣類直し、歩いて暑くなったのでTシャツ1枚となる。
 ここから数10m先で道が二手に分かれるが、右側が山への取り付き点のようだ。
道は割合と広くて資材搬入用として使われていたようだ。
10分ほどで入山川大堰堤があるがここからは道が狭くなり、なおも川沿いを登ってゆく。徒渉して川の右側に渡るが絶壁、そこには建築用で華奢なアルミ製2段梯子が掛かっている。いっぺんに何人も登ったら折れそうだ。恐る恐る登るとT字型分岐点、右側が今日の見所「大棚の滝」だ。崩れて狭くなった道を怪しげなロ−プを頼りにトラバ−スすると大棚の展望台(10時39分)で、予定の時間に到着だ。写真撮影するが、どうも樹木が邪魔して上手く撮れない。も一方の小棚の滝というと、どこにあるのかと思うほど可愛らしい、水量が少ないせいもあるのだろうが。さらに川下に下れば眺めは良いのだが、危険なのでここで我慢して引き返す。
 川から登った分岐点を左に歩を進めるが、やがて急斜面になり足が重い。昨日17kmほど歩いた疲れがでてきたか。三つ峠と新倉山との分岐点までは40分ほど、じっと我慢あるのみといい聞かせて黙々と登る。
 川の源流もすぎたころ道が二股に分かれているが、一方は尾根に登る道、片方はそのまま直進する道だ。先頭は迷ったがそのまま直進することになった。70m位行ったところで先を見ると、どうも山肌を巻いているだけで、目的の登り詰めて稜線に出そうもないように見受けられる。ここでしばらく立ち止まり先頭グル−プは悩んでいるようだ。
 『先ほどの尾根道ではないの』・・・  
『このままで行けばよいのでは』・・・

あいにくGPSは持ち合わせていない。今日はたいした山でないし必要でないと決めつけたのが敗因。考えてみれば里山のようなマイナ−山では指導標が完備してないし、獣道や生活用などいくつもの道がありわかりにくい。高山でも名の通った山の方が、道も標識もしっかりしていて、雪やガスがかかると行った最悪の状況を除けばむしろ安心だ。低山でも用心を怠るべし。
 悩んだが、結局左側の尾根道の急坂を選んだ。ここからが難儀の始まりだ。引き返して登り直す者、直登で急斜面をと、二手に分かれて尾根に取り付いた。尾根道は広くて歩き安いと思っていたら道がだんだん分からなくなり藪こぎとなった。
どうもここは道筋にビニール紐が大量に置かれているところを見ると、林業関係者の間伐や枝打ちなどの作業場であるようだ。
稜線へは後少し、今更引き返すのは惜しいということで道なき道を進んだ。枯れ葉が深くて地面の状態が分かりにくい。急斜面をトラ−バスしていると、上から『出たわよ』の声がして、やれやれこれで一安心だ。
 稜線を暫く歩いていると今歩いてきた三つ峠、大棚の滝への指導標があるではないか。
これで、どうして浅間神社からのル−トの方が一般的なのか納得できた。

ようやく新倉山頂(1180.2m)だ、ミスコ−スで大棚の滝から1時間34分と大分時間が掛かってしまった。この山頂は何も書いていなければ単なる通過点とみ間違えそうな所で、お世辞にも頂上なんていえない。時間も12時13分、昼食を持つことにした。
久しぶりにアルコ−ル抜きだ。楽しみは温泉に持ち越し。
暫しの休息とお腹も満足して、温泉に向けちょうど13時に下山開始。この先、稜線づたいに一本道を下るとゴンゴン石という変わった名前の岩がある。中央に頭が入る穴がいており中にはお賽銭がおいてあった。なんでも頭を石に突っ込むとゴ−ゴ−と風の唸り音が聞こえるそうな。
 アヤメの群落地を過ぎて間もなく富士パノラマ台に到着。ここまで頂上から31分ほど、下山は快調だ。
 目前には雪の富士山、眼下には富士吉田市の町並みが広がる。ここは桜の名所だそうで、
まだ蕾であるが間もなく桜が咲き、続いてツツジが咲く頃は、まだ冬のままの富士山と麓の春を謳歌している花や木々とのコントラストはさぞ見事だろう。
 ここから5分ほど下ると赤と白の鮮やかに塗られた5重の塔である忠霊塔で一服。
397段もある長い石段を下ると新倉富士浅間神社(13時58分)である。子育てのご神木の杉を横に見て、朝に通過した道路に出た。
 公道に出れば後は最後の楽しみ温泉に直行だ。目的の温泉は葭之池温泉で富士急行は葭池温泉前駅近くにある。これから一駅ほど約25分ほどかかりそうで、中央高速道沿いを大月方面に向かってひたすら歩を進めるが、かなり遠い。途中道を聞きながらやっと温泉に到着した。
 ここ葭の池温泉は創業は安政3年(西暦1856年)とかなり古い鄙びたたたずまいである。温泉の成分は硫酸鉛、塩酸、炭酸カルキを含む弱酸性の無色透明のお湯である。
浴槽は5,6人も入れば満員でたいして大きくないし、洗い場のカランは二人分しかなくて急いで洗って交代しなければならないほど。脱衣場と浴場の間には仕切がないのがちょっと変わっている。
 湯温はちょうど良くて心身とも疲れが飛ぶが、温泉の成分が酸性のせいか、藪こぎで腕に細かい擦り傷ができたのがピリピリと染みて痛い。
 汗を流してさっぱりすると喉に乾きを覚える。休憩室に全員集まりささやかな酒宴、風呂上がりのビ−ルが喉に染み渡る。持ち込みの酒も飲んでしまい、仕上げは名物の冷やしうどんを食べる。流石に名物だけあり「こし」があり喉越しも良くてとても美味しい。あっというまに平らげてしまった。お代わりと言いたいところだが、「そろそろ時間よ」の声に一同慌てて帰り支度をして駅まで急いだ。
16時32分発の大月行きはト−マスランド号で、天井まで全面鮮やかに機関車ト−マス号が描かれている。富士急の売り物だ。
 快い疲れと,酔いのなせるわざか、すぐに睡魔が襲ってきた・・・・・・・・・
今日一日、皆さまお疲れさまでした。留守番の方もね。