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Enjoy《ゆーぽぴあ・遊歩記》


       第54回遊歩
  ≪晩秋の一日・ススキたなびく
   富士の好展望矢倉岳を歩こう≫

“足柄古道〜足柄峠〜矢倉岳”








  遊歩日:   2007年11月18日(第3日曜日)
  遊歩先:   足柄古道・万葉公園・足柄峠・矢倉岳(780m)
  参加者:   金川 勝夫 他6名
  天 候:   晴れ

 <行程>

 新宿〈7:31発 小田急線急行(小田原行)〉→新松田{8:51着・[乗車位置:後方]乗換5分
松田{8:56発 御殿場線(沼津行)}→足柄(9:18着)
 御殿場線 足柄駅(9:45)→不動の滝(10:10)→伊勢宇橋(10:40)→登山道入口(11:00)→車道(11:25)→足柄峠(11:50)→足柄万葉公園(12:05)→清水越→矢倉岳(13:12・870m)→矢倉沢本村(14:45)―5分→矢倉沢(15:10・15:47)―バス→新松田駅(16:25)→新宿 

 ≪遊歩記≫

 小田急線の新松田駅で、今回の参加者7名が勢揃いをし、これからJR御殿場線の松田駅へと向かった。駅の窓口にて乗車券を買い求めたのだが8時56分発の電車に間に合いそうもないので、駅員に訳を話し下車駅にて清算をすることとした。しかし、急いでホームに上がったものの電車は遅れており、結構余裕があった。やがて二両編成のワンマン電車が到着をしそれに乗り込む。車内はかなり混雑をしており暖房と人いきれで、熱気ムンムンとしていてかなりの熱さだ。

 車内には揃いの青いジャージーを着た大勢の高校生が、これから何かスポーツでもするためにどこかへ行くのかそのためにかなりの混雑をしている。やがて電車は下車駅の足柄駅に近づき私達が乗っている2両目はドアーが開かないので、急いで1両目に向かった。そこで今まで運転をしていた運転手が後ろに振り向き松田駅からの運賃を計算をし料金を受け取った。この作業を各、無人駅で行っていたら電車は遅れるのが当たり前だろうと推測が出来る。しかし、何もかも一人でやらなければならないから実に大変だろうと思わず考えてしまった。それにしても東海道線と違い、何ともはや、この御殿場線、実にのんびりとしていて親しみが持てるローカル線だ。アリャ、のんびりし過ぎて、私達が降りてから5分は経っているのに何故か電車が発車せずホームに泊まっているではないか。故障をしたのだろうかと見ていたらやっと ノロノロと電車が動き出し出発して行った。 (^^;)

 私達はそれぞれトイレに行き山支度を済ませいざ矢倉岳、目指し出発だ。私は今回は何時もおなじみのS,MさんのサポートでなくO,Sさんのサポートをすることとなった。NavigatorのS,Yさんを先頭にして、我ら7名一行、吹く風もさわやかで気持ちの良い晩秋の晴天の下意気揚々と歩を進めた。踏切を渡り家が数軒散在する里村の道を歩き真っ直ぐ地蔵堂川に沿って緩やかな道を歩いて行く。のどかな田園風景を見ながら更に歩を進めると左手に第1番目の目標点「不動の滝」の入口に到着した。少し5分ばかり歩いたところにこの「不動の滝」が高さ10メートルぐらいの所から何本もの白糸を垂らしたようにサラサラと水しぶきを上げて落ちている。豪快に大きくまとまってゴーゴーと流れ落ちている滝も迫力があり良いものだが、こうして細かく流れ落ちる滝もまた、実に風情があり、苔むした岩肌と合間って一服の墨絵を見ているようで素晴らしいものだ。

 この「不動の滝」は、金太郎、後の坂田金時が源雷光と始めて対面した所で「雷光対面の滝」とも言われている。ここで記念写真を撮りまた、林道に戻って先に進む、右下に流れる地蔵堂川は所々に縁を作って 清らかな流れを成している。二、三の古事由来のある箇所では、S,Yさんがその立て看板に書かれてある文字を読んでくれた。しかし、今はサッパリと忘れてしまって何だったかは思い出せない。 アーー、この悲しさよ。・・・!!!  (;_;)

 我ら前方の3人、歩調が丁度良いのかスタスタと歩いてしまい、後方の方達と間が空いてしまったので、立ち止まりここで後方の方達を待って一本立てることとした。さすがは11月の気候だけにそんなに汗はかかないが、それでも500ミリリットルの缶ビール6本、4合瓶の銘酒1本がザックに入っているので緩やかな坂道でも歩くと結構背中は汗でグッショリ濡れ、それがさわやかな風に吹かれひんやりとしてとても気持ちが良くホッとする。

 そして紫煙を燻らせ水分補給をしたので更に歩を進めると程なく広い車道に出た。右手に赤い伊勢宇橋を見て、私達は左のくねくねとした舗装された車道を曲がりながら登り進むと水呑沢の先に足柄古道の登山口に出た。ここからやっと登山道となり、石がゴロゴロとしていたり、所々木の根が錯綜しているやや斜度のある登山道を登り詰めるとやがて県道に出た。ここでまた、一本立てて休憩をし更に県道をやや右手に進みまた、登山道に入り進んで行くと広い道に出た。そこに六体の赤い布の首掛けをした六地蔵が奉られ鎮座している。地蔵様のお顔をひと撫して、更に進み高台を登るとそこが足柄峠だ。足柄城跡もこの近くにあるようだ。ここには子供達が遠足で来ているのであろうか黄色い声を上げて楽しそうにはしゃいでいる。

 この足柄峠は、神奈川県と静岡県の県境、箱根外輪山の一部をなしており、金時山の北斜面、いわゆる足柄山の山中にある。江戸時代に箱根越えの東海道が設定されるまでは、こちらが箱根越えの官道であった。足柄関のあったところである。

 ここら当たりまで来るとこの先のルートが分からずNavigatorのS,Yさんが方向を確かめにルート探しで悪戦苦闘をし飛び回っている。再び広い車道に出て足柄の関所を右手に見て、足柄万葉公園の中に入り少し迷った後やっと正規の矢倉岳へのルートが見つかりそこを進んで行く。この足柄万葉公園には、足柄山を読んだ万葉集17首のうち7首の歌碑と90種の植物が植栽された自然公園である。

 正面のお椀を伏せたような矢倉岳を目指し整備をされた 登山道を平行移動をして淡々と歩いて行く。既に矢倉岳へ行って戻ってきたハイカーとすれ違い「こんにちは」と挨拶を交わしながらそんな平らな道をしばらくは展望のない檜林を歩いて行く。そしてそんな道も清水越えからは急登となり、今までの平坦な道がまるで嘘のような急登の連続で、私達前方の3人の足も遅れがちとなる。そんな難行苦行の登りがようやく終わりやっと出ました。やーホー、780mのカヤトの矢倉岳山頂だ。しかし、楽しみにしていた富士山は全く雲に隠れて見えずガッカリしてしまった。 (;_;)

 それでも眺望は良く明神岳だろうか箱根外輪山が見えている。私達はそんな柔らかなカヤトの草地に腰を下ろし昼食タイムを採ることとした。缶ビールで乾杯をし、私は大きな丼のラーメンを頂くこれが温かくてとても美味い味だ。皆さん、それぞれのお弁当を食べ至福のひと時を満喫している。それにしても陽は射しているのだが、山頂で丸坊主な山だけに風当たりが強くとても寒くて長くはいられないので、早々にそこを退散することとした。

 下山は相模湾を目指してカヤトの 山容を下って行く。松林の展望から灌木に代わり展望のないかなりの急坂が続く道をジグザクに下って少し緩やかになると檜の県有林にはいる。大きな貯水タンクの脇を抜けると舗装された農道に出る。ここで一本立てて休憩をすることとした。するとS,YさんとK,Mさんがいつの間にかいなくなりしっかりと無料のミカン狩りをしてきたではないか。さすがは素早いこの行動、恐れ入谷の鬼子母神・・・!!!  (^o^)   (^_^)v

 そして矢倉沢本村を抜け矢倉沢のバス停に到着をした。時刻表を見ると丁度3時47分に新松田行きがあるので、それまで銘酒を飲んだり、先ほどのミカンを食べたりしながら暫しバスを待つこととした。午後の3時を過ぎると11月だけに吹く風は冷たく思わず身体がブルッと振るえてしまった。そんな頃丁度お時間も宜しくバスが到着をし温かいバスに乗り込む。私は銘酒とバスの暖房で気持ちが良くなり、ウトウトと仕掛けたら「新松田駅です。」とアナウンスがあり、1時間も乗るようだと思っていたら意外に早く着いたのには驚いてしまった。

 こうして今年最後の《ゆーぽぴあ》の山行遊歩も終わり後、12月2日の「生田緑地忘年遊歩」のWalkを残すだけとなった。
 それからK,Mさんを除いた6人、新宿の天狗岳に登り生ビールで乾杯をしたことは、言うまでも無いことだ。  (^_^)



                                 The end