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≪第10回遊歩 雪の立山三山とみくりが池温泉を訪ねて≫




  遊歩日:   05年5月3日(火)・4日(水)・5日(木) 2泊3日
  遊歩先:   立山三山(別山・雄山(3003m))&みくりが池温泉
  食道楽:   みくりが池温泉の山海の珍味
 メンバー:   金川 勝夫・和美 他yuupoler3名
  天 候:   3日間とも快晴

<行程>
 5/3(火)
 新宿(7:30・あずさ3号南小谷行)→信濃大町(11:01着)―バス40分ー→扇沢―トロリーバス→黒部ダム―ケーブルカー→黒部平―ロープウェイ→大観峰―トロリーバス→室堂―25分→みくりが池温泉 宿泊  (-.-)Zzz

 5/4(水)
 みくりが池温泉(7:15発)→一本目の休憩(8:02)→一の越(8:32着)→雄山(10:00着)→大汝山→富士の折立→真砂岳→昼食休憩(12:05)→別山(13:22着)→別山乗越→剣御前小屋(13:55着)→雷鳥沢(中間地点15:00着)→みくりが池温泉(16:20着) 宿泊

 5/5(木)
 みくりが池温泉(9:30発)→室堂(10:10)―黒部立山アルペンルート→扇沢―バス→信濃大町(13:00着・14:02発)―特急あずさ→新宿 ハイ、お疲れ様でした。  (^^;)

≪感想≫

[5月3日]

 私は今回の5月のGWの雪の立山三山の山行が、3回目でその都度楽しい山と仲間との思い出が数多くでき、貴重なる宝として心に深く残っている。

 今年のGWの連休は、今までになく晴天に恵まれた3日間共に全くの快晴のピーカンでそれだけに青空と白き雪山とのコントラストが実に素晴らしかった。今回のメンバーは5人で、その中に全盲のSさんが加わり彼を中心として暗黙の了解の元、彼をいかに無事にこの雪の立山三山を踏破させることが出来るか期待と不安が入り交じっての山行が今日、3日から始まったのである。

 バスは黒部アルペンルートの起点である、扇沢に到着し、これから多くの観光客と混じり、自然美と人工美が調和をした黒部渓谷の旅が始まったのだ。先ずはトロリーバスで黒部ダムに向かう。暗いトンネルを抜けアーチ状の黒部ダムのうえを歩いていると黒部ダム、黒部湖等の大迫力の風景に初めてのSさんの驚嘆の声が連発しきりで、もう、早くも感激の様子である。しかし、黒部湖の水は以前来たときと比較すると格段に少なく湖面はダムから遙かしたにあり汚れが目立つのには少々落胆をした。それにしても何という暖かさだろうか。澄んだ霊気
とさわやかな五月の風が実にここちよく眠気を催してくるようなのどかな雰囲気の中私たちは大きなザックを背負い歩いて行く。

 今度はケーブルカーで最大斜度30°という箇所を一気に黒部平に向かう。例年だとここからロープウェイに乗るまでにかなりの時間待たされるのであるが、今日は1時間で乗れるようなので、この間を利用し昼食をとることとした。
 蕎麦の昼食を済ませサア、このアルペンルートの最大のクライマックス、大観峰までの空中遊覧の始まりだ。白銀に輝く北アルプスの峰々が屹立する風景に乗客一同感動の様子で皆さん、窓外に釘付けである。

 そんな大迫力の7分間の空中遊覧も終えロープウェイは大観峰に到着をし、そこからまた、トロリーバスに乗り、長い乗り継ぎも終わりとなりようやく立山三山が眼前にそびえる室堂平に到着をした。ここから約、25分雪道を歩き二日間お世話になる「みくりが池温泉」に到着をした。そして和室の部屋に入り早速定番のアルコールタイムとなり先ずはビールで乾杯である。

 一通りの儀式を済ませ白濁をした硫黄泉のお目当ての温泉にタオルを頭に乗せドップリと浸かり「ウーーン、いい湯だな。気持ちがいいや。」と声が出るそんな至福の一時だ。そんな温泉から上がると夕食タイムでここでも今度は、生ビールでまた、また、乾杯で料理も満足のご馳走が並んでもう、特にSさんは大満足で生ビールを本当においしそうに飲んでいる。このみくりが池温泉は、日本一高所にある温泉で、従業員のマナーも良く何時訪れても実に素晴らしい温泉である。

 そんな絶品の夕食を済ませ部屋に戻ってからまた、アルコールタイムの続きが始まり、今度は氷を浮かべての焼酎のオンザロックをチビチビ飲みながら山談義、ジジイ同士の時事放談が始まり立山三山山行前夜祭も佳境に入っての和やかな一時である。そして、一同また、温泉に入り明日の登山のために栄気を養い早めに床に着いた。

[5月4日]

 朝風呂に入り、朝食を済ませアイゼン、ロングスパッツ等の雪山支度をして、7時15分、5人勢揃いをしサア、これから今回のメインイベント立山の縦走が始まる。お天気は朝だけに少々風が冷たいが、快晴で天の神様も私達の今回の山行を心から応援をしてくれているかのようだ。和美を先頭にザック、ザックと雪の道を先ずは一の越を目指して歩を進める。

 今回のメンバーの中で何といってもSさんの体力と雪山での行動が懸念されるところである。雪山に対して未経験だけに果たしてこの長い雪山縦走が出来るであろうか。もし、出来なかった場合はどうするか。そんな考えが脳裏をかすめるのだがこの考えが、最終的には全く徒労に過ぎなかったのである。むしろ私の方が逆に疲労困憊する結果となってしまった。

 眼前には朝日に白く輝く主峰、雄山、大汝山、富士の折立等の立山三山が「サアサア、ゆっくりと登ってお出で。・・・!!!」と手招きをしているが如く私達を迎えてくれている。一の越に近づくに連れ雪面の斜度は徐々にきつくなり、それだけに息も弾んでくるが、まだまだ足取りはしっかりとして、一歩、一歩確実に登って行く。後ろを振り返るとSさんも余裕を持ってストックを突き足取りも軽快に歩いている。

 そんな徐々に斜度が増す急登も途中一本立てて一の越に難なく到着をした。ここで水の補給、寒いのでオーバーヤッケ等を着て、バッシと気持ちに活を入れいよいよ岩場の雄山の登山開始となる。岩場だけに雪もなくがりがりとアイゼンの音をたてて時には岩に手を置いたりしながら登りにくい岩場、雪とガレ場のミックス地帯また、完全なるテカテカに凍り付いた雪面を山頂目指し登って行く。

 吹く風は山の神が、私たちに試練を与えるが如く結構強く吹き付けてくる。Sさんもサポーターのリードを受けながらしっかりと登っている。「ガンバレSさん」と心で叫ぶ。そんな悪戦苦闘の末、出ました。10時、お山山頂・・・!!!
半分雪に埋もれた雄山神社に一同手を合わせそれぞれの思いを秘め祈願をする。四顧を見れば真っ青なる空の下槍ヶ岳、笠ヶ岳、鹿島槍ヶ岳等々の主峰、北アルプスの連山が白く光りその雄姿を誇るが如く威風堂々と見せている。これぞまさに神秘の領域でそれだけにその荘厳なる光景に皆、感動しただ見いいるばかりである。Sさんもサポーターに手を取り順次山の名前を説明されながらその峰々を脳裏に描いているようである。きっと心は感激で一杯なのであろう。

 そんな感激のお山山頂を後にし、これから縦走の開始である。風はいよいよ強くなり容赦なく吹き付けてくる。それにしても以前と比較し、ここでも雪が少なくほとんど夏道となっており、アイゼンで歩くのが辛いので途中でアイゼンをはずして歩く。
ガレ場のアップダウンを繰り返し、いつの間にか大汝山、富士の折立を過ぎ真砂岳も通過し、適当なる昼食場を探すのであるが、風が猛烈に吹いておりそんな場所もなくただ黙々と強風にあおられヨロヨロと歩を進める。ヤット平坦なる所を見つけそこで昼食タイムとなるが、座っていても背中から風が吹き付けてくるのでゆっくりと食べてもいられず早々にまた、歩くこととなる。

 そんな強風の中これから雪の別山に登るのでアイゼンを着け急登の別山を登る。強風と急登で一同足取りも重く背を丸め蛇行をしながら山頂目指し歩いて行く。今回で一番急登の別山だけに息も上がってくるが、とにかく登らなくてはたどり着けないので皆、懸命に登って行く。そんな難行苦行の急登もやがて終わりとなり、出ました。別山山頂へ、1時20分、そこには眼前にあの岩の牙城「剣岳」がその王者の堂々たる雄姿を山頂から八嶺の方までくっきりと見せている。荒々しい岩の壁がまるで鎧のように青い空に向かって「来るなら来てみろ。・・・!!!」とばかりに威圧をしている。本当にいつ見ても「剣岳」は素晴らしい山だ。一人、一人記念写真を撮り寒いので「剣岳」とさようならをしこれから下山開始となる。

 登りと違い何といっても下山は楽でアイゼンを効かせてバンバンと下って行く。剣午前小屋で一本立て雷鳥沢にはいりここから急下降となり、雪の斜面をアイゼンを信じて下って行く。途中でシリシェードをするが、私はオーバーヤッケを履いていないので、そこでビニールの袋を尻に敷き滑るのだが余り滑らず仕方なく歩いて下る。
そんな雪の急下降も終わりとなるがここら当たりまで来ると足は結構疲れてきてかなり足が重くなっている。

 雷鳥沢は下りが有れば登りが待っており、重い足には応える登りが始まり急斜面を登って行くのだが、私は徐々に皆さんから離れてしまい本当に歩幅も狭く一歩、一歩ヨタヨタと登って行く。Sさんは和美のサポートでガンガン登っているではないか。「なんじゃあ。コリャ、逆だろうが・・・ (;_;) 」と心で叫ぶが彼らは見えず仕方なく一人淋しく歩く。雷鳥山荘を過ぎ途中でアイゼンをはずし、ようようやっと「みくりが池温泉」に到着をした。 4時20分 あぁーー、疲れたべえ。 (-_-;)

 一同ベンチに腰掛け何と生ビールのジョッキーで、今日の立山の雪の縦走を祝い乾杯である。「乾杯。」「ゴク、ゴク、ゴク」 「ウンメエ。タマラネエヤ。」 皆さん、この5人の姿を想像してください。 (^_^)

 そんな生ビールを飲んでいるとSさんが「皆さん。本当に有り難う御座いました。お陰で立山を登ることが出来ました。それにしても仲間って良いものですね。」と話すではありませんか。この言葉を聞いて私はもう、目頭が熱くなり、今回、Sさんをこの立山三山に誘うのは、正直、躊躇をしていたのだが、今、彼を誘って本当に良かったと心から思えた。彼にとってこの山行が良き思い出、良き自信となりこれから先何時までも心深く残ることであろう。「Sさん、強くなったね。今回私の方がバテてしまったよ。」と彼に話すと「イヤイヤ、これも皆さんのお陰ですよ。金川さん、誘ってくれて有り難うね。」と謙虚に訥々と話すではありませんか。それを聞いてまたまた、目頭がじーんと熱くなり、それを隠すために慌てて生ビールを口にした。

 生ビールで乾杯をし、それからゆっくりと温泉に浸かり、部屋で焼酎で身体を清め一寝入りすると夕食タイムとなり、また、生ビールで乾杯だ。一体何回乾杯をしただろうか。エヘヘヘヘ  (^o^)

[5月5日]

 さて、今日はは予定であれば浄土山へ行くのであったが、皆、軟弱モードにはいり「パス、パス」の声が飛び交う。結果、ゆっくりと「みくりが池温泉」で寛ぎ、室堂からアルペンルートを経て信濃大町で昼食に蕎麦を食べ特急あずさに乗り帰路についた。

 こうして立山三山の山行は無事色々な思い出を残し終わったのである。

                  【オシマイ】