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Enjoy《ゆーぽぴあ・遊歩記》

       第50回遊歩
   ≪爽秋の山歩きと
     鄙びた山の出湯を訪ねて≫






扇山遊歩記





  遊歩日:   2007年9月16日(第3日曜日)
  遊歩先:   扇山(1125m)
  温 泉:   君恋温泉  0554-66-2688
  参加者:   総数 13名
  天 候:   晴れ

 <行程>

新宿〈7:35 [12番線] 中央線中央特快(高尾行) 1,280円〉→三鷹(7:48)→高尾〈 8:18着・8:20発 中央本線(東日本)(甲府行)→鳥沢(8:49着)
 鳥沢駅―バス→梨木平―1時間→山の神―1時間→扇山―1時間→君恋温泉(入浴休憩)―タクシー→四方津駅→新宿方面へ

 ≪遊歩記≫

 今回は駅から直接登れることもあって、中央沿線の山のなかでは人気が高
い扇山の遊歩だ。この扇山は隣接する百蔵山と峰を成し、 鳥沢方面から仰ぐ扇山は、その名のとおり扇をひろげたように、ゆるやかな円弧を描いてそびえている。山頂近くまでは急な登りが続くが、山頂に立つと明るく開け、富士山や道志、丹沢などの山々が眺望できる。

 鳥沢駅で参加者13名が勢揃いをし、登山支度をしていると「扇山へ登られる方は、今からバスが出ますよ。サア、お急ぎください。」と何とバスの車掌が私達がいる鳥沢駅前まで呼び掛けに来たではないか。「エッ、バスが出る。」と私の脳裏に一瞬、安易な登山の姿が横切る。「でも今日は登りは歩くと決めていたからな。」とそんな声が心の奥からしたが、一瞬、躊躇するも早くも身体は、バス停に走っているではないか。それを見ていたyuupolerも遅れてはならずと一斉に駆けてきた。

 こうして何と楽々登山となり、登山口までバスで行くことになった。考えてみれば今日も真夏のような32°を越える陽射しの下を1時間も歩いたら、私のような軟弱者は熱中症でバタッと途中で倒れているかも知れないことと、行動時間が短縮できるため、それだけ君恋温泉でゆっくり出来るからコリャ、バスに乗車をしたことは正解であった。ばすの窓外を見るとギラギラと強い陽射しが照り付け結構急勾配の坂道をバスは昇って行くではないか。登山道は近道を登って行くにしても辛いものがあるって改めて思った。

 やがてバスは登山口の梨木平に到着をした。そして少し小高くなっており、小屋が建つ所まで行き、ここで再び登山支度を済ませ、自己紹介をする。今回は去年の5月の筑波山遊歩以来の参加となるS,Gさん、そして同じく去年の伊吹山遊歩以来の参加、G,Kさんが家族のことを忘れ、特に旦那のことを一切忘れ独身に還ったルンルンルルルン気分での参加をしている。Navigatorの和美が班編制を読み上げる。一行、13名イザ、出発だ。私はまたもS,MさんとのペアでバックサポーターにS,Yさんを従え蒸し暑い樹林帯を登って行く。

 途中の登山道は、先日の台風の影響で数多くの小枝が落ちており、時より細い樹木も倒れている。そんな箇所をS,Mさんに的確な指示をし、ジグザクとした山路を猛烈に蒸して暑い中を汗垂らしながら歩を進て行く。S,Mさんを見てあれば、かなり蒸し暑さが堪えていると見えて息も上がりがちとなっている。やがて出発してから小一時間歩いただろうか。山の神の水場に到着をした。ここで休憩を採りその湧き出でる清水を「ゴクゴクゴク」と口にする。「ウーン、冷たく実にうまい水だ、これが生ビールだったらなお良いのだが・・・!!!」

 そんな冷たい清水を飲み休憩を採ったので、気力、体力が充実し「サアー、行くぞ」とS,Mさんに声をかけ山頂へと更に歩を進める。しかし、それにしても暑い。今年はもう、9月16日だというのにこの暑さは何なんだ。樹林帯で風も通さず実に暑い。もう、全身ずぶ濡れで何とシャツの袖から汗が垂ているではないか。登山道はかなりの急傾斜になっており、S,Mさんも苦しそうである。そのS,Mさんの姿を後ろから見ていたK,Kさんが「山頂まで後、15分だから頑張ってよ。」と1分刻みに激励の言葉が飛び出し、その度にS,Mさんが「ハッハッハーイ」と力なく堪える。そんなやり取りが何度となく続きやがて百蔵山との分岐に飛び出た。

 ここで休憩を採り再び歩を進め山頂へ向かう。すると後方で歩いていたK,Kさん、O,Sさんのペアが猛烈に「ヨイショ、ヨイショ」と声をかけ私達S,Mさんさんとのペアを追い抜いて行くではないか。私達もそんな二人に追い抜かれてたまるかとばかり猛追モードとなり追いかける。「ハーハーハーゼイ、ゼイ」とS,Mさんの息が乱れているが、そんなのはお構いなしに追いかける。そしてついに広々とした扇山山頂に飛び出た。  \(^O^)/

 ここで昼食タイムとなり、早速冷えた缶ビールで完敗をする。「ゴクゴクゴク」、「ウーーン、ひゃー、ウンメイ」いつも山で飲むビールは美味しいのだが、今日は暑かったためにまた、格別なうまさだ。それにしてもこの扇山の山頂は木陰がないので、容赦なく暑い陽射しが照り付け実に暑い。皆さんから「もう、昼食はそこそこにして、早く君恋温泉に行こうよ。」と泣きが入りそうである。

 そんな心の変化を見逃さないのもこれまた、お世話人の役目とばかり、早々に下山を開始することとした。下山はS,Mさんのサポートを交替し柔らかな山道を踏みしめ駆け下って行く。そんな山道を小一時間、駆け下り君恋温泉への近道に到着をしたが、予め君恋温泉の方から「台風で近道の山道が崩壊しているからここから来ないで、車道から遠回りをしてきてください。」と言われていたので、車道から急坂を登りジリジリと焼けるような陽射しの下、
君恋温泉目指しヨタヨタと歩いて行く。

 この君恋温泉は、山梨県下に多い武田信玄の隠し湯のひとつ。扇山の山腹にある一軒宿の温泉で、ちょっと見たところは普通の民家と変わらないようなたたずまいで建っている。宿の周囲には畑がひろがり、環境はいたって静か。また、高台にあるので眺望は抜群。とくに道志山塊の後方にそびえる大きな富士山はみごとだ。風呂は岩石を配した岩風呂風の造り。こぢんまりとした素朴な浴槽を満たす湯につかれば、神経痛やケガなどもたちまち治癒するとのことだ。

 そして来ました。「君恋温泉」しかし、名前が実にロマンチックで、この名前だけでどんな所か行ってみたくなる気がするからこのネーミングは、よく考えたものだ。私達が旅館の玄関に入ろうとしたら、和美が持っている「瀬戸の花嫁」の着メロの携電が鳴って居るではないか。何でも後方のK,Yさんをはじめとした3名が遅れて、この君恋温泉が分からないとのことである。それで和美が携電で説明をする。私達は旅館に入り先ずは休憩室に行きザックを降ろし、早速、缶ビールを買い求めS,Mさんと飲み一息する。

 一方、和美は遅れたyuupolerを待つが、なかなか来ないので下山道と車道との分岐点まで戻り大声で「Kサーーン」と呼べども堪えはなく仕方がないので、旅館に戻ってきたとのことであった。私達が風呂に入っているとK,Yさんも風呂に入ってきて、何でもこの君恋温泉の大きな看板を見落とし真っ直ぐに歩いて行ってしまったとのことだ。 「ハイ、それはおつかれさんでした。」そして、一同、温泉に入り、サッパリとしたお顔になって、改めてビールやワイン、銘酒を飲みながら談笑をする。こうして至福のひと時約、1時間30分を過ごした後、ドーントお一人様、700円を奮発をし、君恋温泉から四方津駅まで、タクシーで行くこととした。

 四方津駅では電車が混んでいたので、皆さん席がバラバラとなり、それぞれ帰途に着いた。
こうして扇山と君恋温泉の遊歩は、一寸したハプニングもあったが、無事に終了したのだった。

                             The end   (^_^)