面積 16.50km2 総人口 186,456人 (推計人口、2014年2月1日) 人口密度 11,300人/km2 隣接自治体 世田谷区、杉並区、武蔵野市、小金井市、調布市 * 府中市は隣接していないが約50mの非常に近い距離にある。 市の木 イチョウ 市の花 ハナカイドウ 概要 武者小路実篤、三木露風、山本有三、太宰治など多くの作家たちが住んだ街として知られるほか、全国初のゼロ歳児保育施設の開所(1956年)、全国初の公共下水道100%整備(1973年)を実施した都市である。「みたか市民プラン21会議」、官民共同プロジェクト「あすのまち三鷹」、三鷹ネットワーク大学での市民、大学・研究機関、企業との協働などが成果をあげ、2005年度のインテリジェント・コミュニティ・オブ・ザ・イヤー世界1位に選出された。 また、都市の便利さと緑豊かな自然とが調和する公園都市でもある。市域には豊かな自然が存在し、市内に国立天文台三鷹キャンパス、武蔵野市にまたがる場所に桜で知られる井の頭恩賜公園、小金井市や調布市とまたがる地域に野川公園がある。 観光名所としては、2001年に開館した三鷹の森ジブリ美術館を筆頭に、山本有三記念館、太宰治文学サロンなどの様々な文化施設が存在する。加えて、三鷹駅南に位置する禅林寺には太宰治及び森鴎外の、市内南西端に位置する龍源寺には近藤勇の墓が存在する。 市域境界線は入り組んでおり、5つの自治体と隣接する。市役所の一部は調布市域に掛かっている。 地理 東京都の多摩地域の東端に位置しており、東京23区と多摩地域の境界を接している隣接5市の内の一つである。東経139度31-35分、北緯35度39-42分の位置にあり、東西6.4km、南北5.2km。市域は鷹が大きく羽を広げたような形をしている。 北東に位置する井の頭地区には井の頭恩賜公園および井の頭池があり、東南方向に流れる神田川は井の頭池を源流とする。また、武蔵野市との境界を東南方向に流れる玉川上水は、三鷹駅の真下を通り、万助橋から井の頭公園を横切り、牟礼地区を流れる。大沢地区の南側には野川が流れ、流れの北側に国分寺崖線という河岸段丘が存在する。また、上連雀地区・下連雀地区から新川地区を横断する仙川がある。 市北端にJR中央線が走り、三鷹駅を中心に市街地を形成し、南側は市で一番大きな商業地区となる。神田川沿いに走る京王井の頭線の井の頭公園駅、三鷹台駅は、それぞれ北側を武蔵野市、杉並区と接する。また、市東部の下連雀1丁目は吉祥寺駅、北西部の井口地区は武蔵境駅、南西部の大沢地区は 西武多摩川線多磨駅が最寄駅である。 タクシーの営業区域が東京23区・武蔵野市・三鷹市で一つの区域として構成されている。 歴史 現在の三鷹市に当たる区域は武蔵国多磨郡内の一部として属した。 年表 1590年頃 - 牟礼村、大沢村、上仙川村が成立。 1690年頃 - 上連雀村、下連雀村、野崎村、野川村、北野村が成立。 1725年頃 - 井口新田、深大寺新田、野崎新田、大沢新田が成立。 1889年(明治22年) - 市町村制の施行、および上記各村と上石原村、烏山村、下仙川村の一部の合併により、神奈川県北多摩郡三鷹村となる。 1893年(明治26年) - 東京府に移管。 1930年(昭和5年) - 日本国有鉄道中央本線三鷹駅が下連雀に開業。 1940年(昭和15年) - 町制施行により北多摩郡三鷹町となる。 1950年(昭和25年) - 市制施行により三鷹市となる。 1955年(昭和30年) - 武蔵野市との合併について、市議会が1票差で否決し、合併は実現しなかった[1]。 1973年(昭和48年) - 全国で初めて、下水道普及率100%を達成した[2]。 1989年(平成元年) - 三鷹100周年記念行事を開催。 1993年(平成5年) - 三鷹駅南口広場第1期整備事業および三鷹駅南口駅前再開発地区第六ブロック協同ビル(ネオシティ三鷹ビル)竣工。 1999年(平成11年) - 三鷹駅南口駅前再開発地区第七ブロック協同ビル(クレッセント三鷹)および三鷹ロンロン(現・アトレヴィ三鷹)竣工。 2006年(平成18年) - 三鷹駅南口駅前広場第2期整備事業竣工。 地名由来 三鷹の名は、かつて徳川将軍家及び御三家が鷹狩を行なった鷹場の村々が集まっていたことと、世田谷領・府中領・野方領にまたがっていたことに由来する(三領の鷹場)と言われている。旧三鷹村役場火災による資料焼失のため詳細は定かではない。 下連雀 - 1657年(明暦3年)1月の明暦の大火による神田連雀町(現在の千代田区神田須田町・神田淡路町付近)の被災者の替え地として1658年(万治元年)に神田連雀新田として開墾されたことに由来する。「連雀」とは小板を使った背負い梯子のことで、江戸神田のその職人仲間が住んでいた町を連雀町と呼んでいたことが連雀の名の由来とする説もある。享保の頃、新田開発の進捗とともに、連雀新田が連雀村と称され、京都(朝廷)に近い方を「上」と称し、江戸方に近い方を「下」と称す慣習により上連雀村に対して下連雀村となった。 上連雀 - 神田連雀新田の地区を拡大してして開発され、連雀前新田と称されたが、享保の頃に京都(朝廷)に近い方を「上」と称し、江戸方に近い方を「下」と称す慣習により下連雀村に対し上連雀村となった。 牟礼 - 史料に出てくるものとしては、三鷹市の中で最も古い地名。1559年(永禄2年)に編纂された『小田原衆所領役帳』には「無連」としてその名が記されている。由来については諸説あるが、いずれも定かではない。 井の頭 - 1965年(昭和40年)2月1日にそれまでの牟礼から独立し、井の頭として住居表示を実施。井の頭の名は徳川家光が鷹狩りに訪れ、湧水がほとばしるように出ているのを見て、「井の頭」と命名したとされている。神田川の源泉であり江戸市民の行楽地として親しまれてきた井の頭池の歴史にちなんでいる。 新川 - 1874年(明治7年)、野川村と上仙川村が合併した際に「新川村」と名付けられたことによる。 深大寺 - 古名刹深大寺のある旧神代村(現・調布市)の飛び地「深大寺新田」として開墾されたことに由来する。 井口 - 江戸時代に新田開発した井口権三郎(井口家)に由来する。 北野 - 下仙川村の北にあたり、野原が続いていたことに由来する。 野崎 - 深大寺の村続きの野原だったことや、武蔵七党・野与党の野崎光員が領したことによる説などがある。 大沢 - 湧水地により多くの沢があったからといわれるが定かではない。 中原 - 中仙川村の中央地区一帯の原野を指して名付けられた。もとは小字のひとつで、新住居表示の実施により、1965年(昭和40年)から町名として使われている。 昼夜間人口 2005年に夜間人口(居住者)は166,767人であるが、市外からの通勤者と通学生および居住者のうちの市内に昼間残留する人口の合計である昼間人口は148,458人で昼は夜の0.890倍の人口になる。通勤者・通学者で見ると市内から市外へ出る通勤者49,199人、市外から市内へ入る通勤者は35,145人と通勤者では朝に市外へ通勤する通勤者が多く、学生では市外から市内へ入る通学生は5,209人で市内から市外に出る通学生9,464人と学生では市内へ流入が勝っている。東京都編集『東京都の昼間人口2005』平成20年発行146,147ページ 国勢調査では年齢不詳のものが東京都だけで16万人いる。上のグラフには年齢不詳のものを含め、昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に入っていないので数字の間に誤差は生じる)隣接している武蔵野市と三鷹市は規模としてはほぼ同規模の自治体であるが、夜間人口(居住者)は三鷹市が約3万人弱多いのに比べ、昼の人口は武蔵野市のほうが6000人上回る。三鷹市は住宅街の町の傾向が読み取れる。 市政 市長 清原慶子(自民党、公明党推薦、民主党支持) 任期:2011年4月30日 - 2015年4月29日(3期目) 市議会 議員定数 28人 議員数 28人 任期 2011年5月1日 - 2015年4月30日 常任委員会 総務委員会(定数7人) 文教委員会(定数7人) 厚生委員会(定数7人) まちづくり環境委員会(定数7人) 特別委員会 東京外郭環状道路調査対策特別委員会(定数9人) 調布基地跡地利用対策特別委員会(定数9人) 議会運営委員会(定数8人) 会派構成 三鷹市議会自民民主クラブ - 11人 三鷹市議会公明党 - 5人 三鷹市議会民主党 - 4人 日本共産党三鷹市議会議員団 - 4人 にじ色のつばさ - 3人 三鷹市議会みんなの党 - 1人 独自の施策 コミュニティ行政 自治基本条例 自治体運営の基本理念を記したもので、自治体の憲法に相当する。 みたか市民プラン21会議 日本の自治体で最初に下水道100%を達成 SOHO支援事業 あすのまち三鷹 三鷹むらさき商品券の発行 こどもと絵本プロジェクト 広域事務 西東京、武蔵野、小金井、および本市の4市で、公共施設の共同利用を行っている。 ふじみ衛生組合 - 調布市及び本市の2市で、不燃ごみの共同処理を行っている。 東京たま広域資源循環組合 - あきる野市、日の出町、奥多摩町及び檜原村を除く東京都多摩地域各自治体で、ごみの最終処分を行っている。2006年4月に「東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合」から名称変更した。 武蔵野市および本市の2市で可燃ごみの共同処理及び旧伝染病予防法に基づく伝染病棟の共同運営を行う「武蔵野三鷹地区保健衛生組合」があったが、2003年3月に解散した。 自治体交流 姉妹都市 福島県西白河郡矢吹町 - 1964年締結。 兵庫県たつの市(旧龍野市) - 1994年友好都市、2001年姉妹都市締結。 友好市町村 1989年に下記5市村と友好市町村共同宣言 岩手県遠野市 山形県新庄市 山形県最上郡戸沢村 長野県北安曇郡小谷村 長野県南佐久郡川上村 大学 大沢にはキリスト教系の大学が多く所在する。 杏林大学 三鷹キャンパス (新川) - 付属病院と付属看護専門学校を持つ。 国際基督教大学 (大沢) ルーテル学院大学 (大沢) 東京神学大学 (大沢) 東京大学 天文学教育研究センター(大沢) 総合研究大学院大学 天文学専攻(大沢) 関連施設 東京大学三鷹国際学生宿舎(新川) - 三鷹高校そばにある。以前は三鷹寮と呼ばれた。 東京大学井之頭学寮(下連雀)- 2006年3月31日廃止。 東京大学第二武蔵野寮(大沢)- 現在は廃止され、住宅用地となっている。 東京大学馬術場(大沢) 交通 鉄道 甲武鉄道(現・JR中央本線) 新宿駅〜八王子駅間が1889年に開通し同年武蔵境駅が開業、1899年に吉祥寺駅が開業した。鉄道国有法により甲武鉄道が1906年に国有化された後の1930年に国鉄中央本線三鷹駅、1933年には帝都電鉄(現・京王井の頭線)の井の頭公園駅と三鷹台駅が開業した。 JR中央本線と京王井の頭線の利用者が多いが、他に京王線、西武多摩川線によって市域が囲まれている。市域内の駅を結ぶ路線は少ないが、中央線、井の頭線以外でも十分利用可能な駅はつつじヶ丘駅、仙川駅などいくつかある。地理的には他市区との境界付近に位置している駅が多い。また、京葉線が地下路線で三鷹まで延伸される計画(運輸政策審議会答申第18号)がある。なお、中央本線三鷹駅西側には三鷹車両センターの車庫がある。 JR東日本 中央本線 吉祥寺駅(中央線快速・通勤快速停車駅、中央・総武緩行線)[所在地は武蔵野市] 三鷹駅(中央線快速・特別快速・通勤快速・ホリデー快速・成田エクスプレス・特急あずさ(一部)・特急かいじ(一部)停車駅、中央・総武緩行線始発駅(東京メトロ東西線、東葉高速鉄道東葉高速線直通運転あり)) 武蔵境駅(中央線快速(平日中野以西・休日吉祥寺以西各駅停車)) 京王電鉄 井の頭線 吉祥寺駅 井の頭公園駅 三鷹台駅 かつて存在した路線 国鉄 中央本線支線 三鷹駅〜武蔵野競技場前駅(通称:武蔵野競技場線、グリーンパーク線) 1951年4月開業、1959年11月廃止。 バス 鉄道路線が市周縁部に位置するため、市域内の交通機関としてバスが重要な役割を果たしている。小田急バス・京王電鉄バスグループ・関東バスが乗り入れているほか、コミュニティバスでは武蔵野市が運営する「ムーバス」、三鷹市と小田急バスの共同事業である「みたかシティバス」が運行している。市内のバス路線のほとんどは小田急バスのものである。 道路 東西方向 連雀通り - 都道134号。牟礼から井口の北端までを横断する。 人見街道 - 都道110号。沿道には市役所など各種施設がある。 東八道路 - 都道14号。人見街道の南側を平行に走る。 甲州街道 - 国道20号。市の南端(中原)で数百メートルほど接する。 山中通り - 市道138号線。吉祥寺通りと天文台通りを東西に結ぶ準幹線。 新道北通り - 市道139号線。三鷹通りと武蔵境通りを東西に結ぶ準幹線。 三鷹台通り - 市道135号線。三鷹台駅前から人見街道まで、井の頭地区を横断する。 仲町通り - 市道143号線。赤鳥居通りから吉祥寺通りまで、連雀通りの北側を平行に走る。 明星通り - 市道143号線。吉祥寺通りから井の頭公園通りまで、仲町通りの延長線上を走る。 学園通り - 天文台通りから市の西端、国際基督教大学高等学校まで続く通り。沿道にルーテル学院大学、東京神学大学、中近東文化センターがある。 南北方向 吉祥寺通り - 都道114号、都道117号。南側は甲州街道給田交差点に接続し、北野、新川、下連雀を経て、吉祥寺駅に至る。 三鷹通り - 都道121号。市役所交差点南からけやき橋交差点に至る。 武蔵境通り - 都道12号。上連雀の西側を通る。 天文台通り - 都道123号。国立天文台の東側を通る。近年拡幅・付替工事が行われ、路線形状が改善された。 むらさき橋通り - 市道6号線、129号線及び582号線。武蔵野市成蹊通りと東八道路とを南北に結ぶ準幹線。玉川上水に架かるむらさき橋に由来する。 かえで通り - 市道392号線。JR中央線武蔵境駅南口南方と東八道路とを南北に結ぶ準幹線。 中央通り - 市道130号線。JR中央線三鷹駅南口と連雀通りとを南北に結ぶ。三鷹市内で最大の商業地域を形成・縦断する。 天神山通り - 市道134号線。新川と北野の境目を走る。 北野中央通り - 市道142号線。北野地区東部の東八道路以南を縦断する。 島屋敷通り - 市道200号線。UR新川島谷敷団地の中央を縦断する。 中仙川通り - 市道146号線。中原地区中央部を縦断する。 井の頭公園通り - 市道142号線。井の頭公園西園から人見街道まで、井の頭地区を縦断する。 三鷹台駅前通り - 市道135号線。三鷹台駅から牟礼まで、井の頭地区を縦断する。道幅が狭く見通しが悪い。三鷹市は歩道設置を進めている。 その他方向 さくら通り - 市道129号線。三鷹通りとむらさき橋通りを北西から南東に結ぶ準幹線。 高速道路 中央自動車道 - 市の南部を通る。三鷹料金所と、高速バスの停留所三鷹バスストップがある。 東京外郭環状道路(計画中) - 本市域では、三鷹台駅付近からつつじヶ丘駅付近を通過する。中央自動車道との交差個所に中央ジャンクションを、東八道路の三鷹市新川付近に東八道路インターチェンジを複合的に設置する接続計画がある[3]。 産業 商業 三鷹市はベッドタウンとしてマンション、アパートが多く建っているが、三鷹駅南口地区を中心に小規模な商店も多く存在している。商業集積はJR中央線三鷹駅南口地区(下連雀三丁目、下連雀四丁目)と、東八道路沿道であり、比較的大規模な商業施設もこの地区に固まっている。 |