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雪の秩父縦走




山行日   97年31日〜98年1月3日
山行先   甲武信ガ岳(2475b( 国師ガ岳(2591.8b)
      朝日岳(2579b) 金峰山(2599b)(山域 奥秩父)
天 候   4日間共晴天
宿泊料金  東沢山荘(7.500円) 甲武信小屋(4.000円)
      大ダルミ小屋(6.000円)

【行程】

12/31

 三鷹(10:34)→高尾(11:24小淵沢行)→塩山(12:25 バ
ス12:59)→西沢渓谷入口(13:48) 東沢山荘(14:00)…西
沢渓谷大久保の滝まで散策→東沢山荘(15:50) 宿泊

01/01

 東沢山荘 (8:50) →トワタリ登山口 (9:15) →1400b地点
(10:15) →1回目休憩 (10:21‥10:30)→1600b地点
(11:00)→1700b地点(11:22)→2回目の休憩(11:30
‥11:40)→1860b地点(12:10)→3回目の休憩(12:40
‥13:07)→2000b地点(14:15)→西の河原(14:30)→
木賊山(15:08)→甲武信小屋(15:22)
宿泊

01/02

 甲武信小屋(7:10)→甲武信岳山頂(7:30)→ミズシ(8:20)
→富士見(1回目の休憩9:00‥9:10) →2回目の休憩 (9:47‥
10:05) →3回目の休憩 (11:07‥11:27) →東梓 (11:
30)→国師ノタル(12:15)→2465bのピーク(14:30)→国
師ガ岳山頂(15:30)→大ダルミ小屋(16:30) 宿泊

01/03

 大ダルミ小屋(6:15)→朝日峠(7:00)→朝日岳山頂の手前(7:
30)→朝日岳山頂(8:00) →鉄山 (8:30) →金峰山山頂 (9:
25) →チヨノ吹上 (11:00) →大日岩 (12:10) →大日小屋
(12:35) →富士見平小屋 (13:30‥13:42) →瑞瀟山山荘
(14:15) →増富温泉不老閣 (15:45入浴)  増富温泉 (16:
40) ―バス→韮崎駅 (17:47‥18:36立川行) →立川 (21:
00)→三鷹(9:20)

感 想

 今年の正月の山行は、近場でしかも雪山の気分が味わえる奥秩父としまし
た。幸にも12月の30日に天気が崩れて、一寸変な言い方かな。大分雪が降った
ようで新雪に輝く秩父の山を堪能できそうである。
 31日に東沢山荘にゆっくりと一泊して、年越しをして1998年の元旦を
迎えて、今日から奥秩父の縦走が始まるので、気分も高揚して足どりも軽くト
ワタリ登山口にと向かう。積雪は大したことが無くて林道で5aも積もってい
るでしょうか、やはり秩父だと雪は少ないのかも知れません。

 最初の1時間ばかりは、大した登りでもなかったが、高度を増すに連れて急
登となりザックが肩にくい込んで歩幅も狭く息も上がりがちである。
崩壊地の西の河原では、当たりの景色も抜群で、遠く富士山が堂々度白く光っ
て見える。遮る物がないだけに風当たりが強くて冷たく身体をたたきつけてく
る。休憩もそこそこに又、一歩一歩と登り詰めていく。木賊山を過ぎてようや
く見慣れた甲武信小屋に着いた。甲武信小屋当たりまで来ると、積雪も10a
ぐらいあるでしょうか、雪山らしく当たりが真っ白く見えてきれいである。

 小屋に着いて早速ビールで乾杯をして喉を潤し宿泊の申し込みをする。見る
と早くも出来上がっているのか、良いごきげんでストーブを囲んで先客が楽し
そうに話をしている。小屋番さんの高校1年の娘さんが甘酒をご馳走してくれ
た。やはり正月だとサービスも違うもんだと感心をしていると、小屋番さんが
「秩父錦」の地酒をストーブに当たって飲んでくれと気前良く勧めてくれた。
言葉に甘えてストーブのそばに行き先客の仲間となった。サア、これからが大
変で新年会が始まり、知らない人達だけれど山の好きな仲間という感じで、互
いに酒を酌み交わして和気藹々と歌も飛び出して、元旦にふさわしく賑やかで
楽しい宴となった。すると小屋番さんが正月だからとテレフォンカードと絵は
がきをそれぞれに配ってくれた。何と気前の良いこととまたも感心をしてしま
った。

 甲武信ガ岳の山頂はとにかく風が強くそれだけに寒い、早々に記念写真を写
して先を急いで甲武信ガ岳を後にする。ここら当たりから行きも20aぐらい
となり、奥秩父の静かな雰囲気で私達だけで雪山を満喫できて最高である。こ
れに反し八 ケ 岳は正月は混んでしまって雪山の雰囲気も今一つでガッカリし
たことがあるが、奥秩父はそんなこともなくて第一安心して歩けるので大助か
りである。

 それにしても、国師ガ岳の手前の2460bのピークの登りは斜度もきつく
て大変で、息が上がってしまって足が前に進まず閉口してしまった。てっきり
これが国師ガ岳だと思ったら、何と国師ガ岳はこの山の向こうに鎮座している
ではないか、これにはビックリして頑張ってもう一登りしてようやっと国師ガ
岳山頂に到着した。

 国師ガ岳からは大ダルミ峠まで下りの道なので、雪をけちらして大ダルミ小
屋に向かった。当たりは早くも暮色が濃くなってきて寒さも一段ときつくなっ
てきた。大ダルミ小屋に着くと玄関に大きな雪だるまが私達を迎えてくれた。
それにしても大ダルミ小屋は登山客も少なくとにかく部屋の中でも寒くて、ス
トーブが一つ燃えているだけで閑散としているのでそれだけに暖房も効かない
のか寒さがこたえる。それでも夕食は鍋料理で、登山客はこたつに入って、サ
ービスに出された升酒で夕食を和やかに山の話などをしながら団らんの一時と
なった。

 3日は山行も最終の日となり、増富温泉で入浴をしたいので朝早く6時15
分に小屋を出発した。朝日岳山頂の手前で、数多く富士山を見ているが、今ま
でに見たこともない富士山の光景に思わず感嘆の声を上げてしまった。雲海に
ポッカリと裾までくっきりとその雄姿を見せて堂々と朝日に光って神々しく見
えるではないか。この光景を見ただけで今回の山行の価値は十分に高いと思っ
た。朝日岳山頂を過ぎ、鉄山を過ぎていよいよ金峰山の岩場となり金峰山山頂
に到着した。当たりには誰もいなくて私達だけで金峰山の山頂を独占して、正
月の雪に白く輝く北岳、八 ケ 岳、浅間山、 遠く鹿島槍ヶ岳等の峰峰が光って
見える。これこそ雪山の何とも言えない風景で、これを見たさに皆登ってくる
のであろう。しかし、奥秩父の中でも金峰山が群を抜いてその山容の素晴らし
さに改めて感動をしてしまった。

 増富温泉の韮崎行きの最終バスが、16時40分なので、ゆっくりもしてい
られないので金峰山山頂を後にして、 大日岩、 大日小屋と小走りに歩を進め
る。ここら当たりまで来ると雪は5aぐらいで換えって滑ってしまって歩きに
くい、富士見平小屋で遅めの昼食をわずか10分で取って瑞瀟山走に向かう。
ここから増富温泉まで猛烈な早さで歩き、どうにか30分の余裕があったので
温泉に入浴して山行の汗を流しておきまりのビールを飲んで韮崎行きのバスに
乗り込んだ。






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